EXHIBITIONS / EVENTS - upcoming

2019年2月9日(土)― 2月28日(木)

壷田和宏
壷田亜矢
陶展

12:00~18:00

壷田和宏、壷田亜矢

場所:Kit 2F

二人は宮崎県高千穂の山中に窯と住処をつくった。すぐ目の前には巨大な阿蘇山が連なり、振りかえれば猫やら山羊やら烏骨鶏、そして焼き物の数々が一緒くたになっている風景がある。野菜や動物を育てながら土、木、火を操る焼きもん屋さんの窯出しは、まさに収穫祭といった感じ。中でも薪窯は思わぬ方向へ進んでしまう事もあるが、良くても悪くても愉しみなのだろう。土や釉薬のバリエーションは広く、その表現はこの自然のように大らかで、動物のように迷いが無くて気持ちが良い。ここはまるで絵本の中みたいでファンタジーな気持ちにもなるが、転がっている焼き物を手に取ってみると直ぐにリアル。曖昧じゃない実存感。

動物と遊んだり、窯の余熱でパエリアを焼いたり、好物のワインをだらだらと飲んだりして帰った後、ほどなくして注文しておいた作品が手元に届いた。そこから沸き立つ彼らの匂いといったら!山の香りや太陽の光と一緒に焼いた収穫物を手にして嬉しかった。人にしかつくり得ない確実な何かを求めていた私に、二人はしっかりと物で答えてくれた。

出展作品:天草白磁、粉引、唐津、伊賀、焼き締め、など

2019年3月2日(土)― 3月10日(日)

池多亜沙子 書展

12:00 - 18:00

池多亜沙子

場所:Kit 2F

三月

冬をくぐって、春が来た。まだ鋭い寒さの中に温かい予感が見え隠れしていて、何かが始まるような、終わるような、ソワソワした気持ちになる、私にとってはそんな季節。そして十一日の震災のこともある。もう八年も経つのに、それはいつも心の片隅にある。何となく晴れないトーンは続いていて、あの時から私の一年の終わりと始まりはいつも三月にあるような気がしている。

前回に引き続き、池多亜沙子さんにお願いする展覧会は三月だ。当店では二年ぶりとなるが、相変わらず自分のすべき事を毎日同じようにこなし、こつこつと書に向かっている。前と少し違うのは、「前衛」という分野の作品をつくるようになった事。何となく「いいね!」としか言えない私だが、本人曰く、勝手が分からない事をしてみているらしい。真面目作品も書くがクスッとくる言葉の選択や表現もあり、人間っぽい。亜沙子さんが書をするのは、新しい自分に会い、自分に驚きたいからなのだ。意志を持って筆を運び続けるのは実は大変な力が要りそうだが、前へ、自分へ、と向かっていく姿を見て私もまた奮起する。また新しい日を始めよう。何となく感じ取る事しか出来ないが、それでも人の気持ちを変えてしまうのが作品の力なのだ。

*手漉きの紙(ハタノワタル)、春の中国茶(サウスアベニュー)も少量販売いたします。

作家在廊:2日(土)、3日(日)、9日(土)、10日(日)

池多亜沙子略歴
金沢市生まれ。古典と向き合いながら書作品を制作。2012年から韓国・ソウルに拠点を置き、制作の傍ら雨乃日珈琲店を運営。

3月11日(月)は搬出のため臨時休業いたします